議会報告
平成18年度 第1回定例会(2月24日)
平成18年度 第1回定例会の本会議における樋渡紀和子の質問は、以下のとおりです。
ひわたし紀和子の質問
港区の精神障害者施策について
※ これら質問は、定例会における質問の全文です。
[1] 切迫した必要性について
Q質問
精神障害に関しては、法的に「障害」として規定されたのは1993年、即ち今から13年前のことで、歴史的にはまだ浅いといえます。それまで疾病として扱われた精神障害が、日常生活や社会生活に困難を抱える「障害」として福祉的支援の対象へと転換がはかられました。しかし、現実には、精神疾患への誤解や偏見は解消されず、社会的入院者も減少しておりません。
現在、我々が住んでいる社会は物質的には便利さが溢れ、満ち足りた生活をしています。しかし、誰も住みやすい社会とは言ってくれません。安全、安心のない住みにくい社会だと言います.こうした環境の中で精神障害の方が増えているとしても何の不思議もありません。ごく最近、私の友人のなかにも、一人はお子さんが、もう一人はご本人が精神障害になられたことを知りました。私自身もいつ罹るかわかりませんし、誰でもかかる可能性のある疾患です。しかし同時に、適切な治療の継続により、その症状を相当程度安定させ、軽減又は治癒することも可能であることが、最近の医薬の進歩により、分かってきました。
それにつけても、精神障害が増えていると大分前から言われながら、港区の施策の遅れはどうしたことでしょう。東京23区を調べてみました。グループホームのない区は港区と千代田区のみでした。デイケアに関しては、従来から保健所で行っておりましたが、昨年4月、地域生活支援センターとして「あいはーと・みなと」が開設され、やっと拠点となる施設ができたところです。
通所授産施設は「みなと工房」が唯一。ショートステイもたったの一人分、他の身体障害者や知的障害者と一緒にされれば、不安を増殖するばかりで、症状の悪化も考えられます。
港区内の精神障害者の数は、約千人、障害者手帳を持つ方は375人、私たちと同じ港区民です。
障害者施策で大変進んでいるといわれる川崎市の資料を勉強させていただきました。とくに心を打たれた理念を読ませていただきます。
「特別な市民のための特別な施策ではない、障害があってもなくても、市民がまちで暮らすためのなくてはならない共通の施策や設備であると考えます。障害者を含む社会が暮らしやすく、やさしい社会となるための施策、いわゆるユニバーサルデザインの普及と理念の実現をめざします。
市民の誰もが障害を負う可能性があり、誰もが老いることを考える時、障害への配慮や介護を必要とする市民のための施策は、21世紀の市民社会の姿と考えることが必要です。
精神障害者の高齢化なども加速しており、切迫した問題として施策の推進を図ります。」
そこでお尋ねいたします。
港区は遅れているといわれる当該分野に関して、区長はいかなるビジョンをお持ちなのか、お聞かせください。
A区長答弁
ただいまのオンブズマンみなと・一票の会を代表しての樋渡紀和子議員のご質問にお答えいたします。
最初に、切迫した必要性を踏まえた精神障害者施策のビジョンについてのお尋ねです。
私は、港区の精神障害者施策を進めるためには、区民の誰もが精神疾患を正しく理解し、身近な問題として捉えられるよう啓発することが必要であると考えております。
地域の理解と協力を得る中で精神障害者が社会の一員として自立した生活を営めるような環境づくりに、速やかに取り組んでまいります。
[2] 精神障害者への対応策について
Q質問
去る2月9日、厚生労働省は、都道府県や市町村が定める「障害福祉計画」のもととなる国の基本方針をまとめ、発表いたしました。掲げられた数値目標はかなりショッキングなものです。すなわち、精神科入院患者のうち退院可能と思われる人は7万人おり、その内、5万人を平成23年度までに退院させるというものです。
とすれば、地方自治体としてはその受け皿を準備しなければなりません。当事者が地域のなかに身を置いて、安心かつ安定した社会生活を送るために、住居を確保し、働く場所を提供し、ホームヘルプサービスを整える必要があります。グループホームは0では済まされません。デイケアは、病院で行うのが効果的だそうですが、港区には民間の個人病院が一つあるのみ。精神障害者の特性をふまえた職業リハビリテーションのプログラムが就業前にあればよいのですが、港区の現状は、就労準備訓練プログラムのシステムが用意されていません。「ほんとに、薄い援助なんです」とあるお母さんが訴えておられました。何時、親は安心できるのでしょうか。
長期入院から社会復帰の第一歩を踏み出す人、高齢の親の病気でやむを得ず入所する人、一人暮らしの練習や、グループホームへの入居のための生活訓練をする人は、どこへ行けばよいのでしょう。精神障害者生活訓練施設はどうしても必要です。
そこでお尋ねいたします。港区としては、これらの課題にどのように対応なさるのでしょうか。
A区長答弁
最後に、精神障害者への対応策についてのお尋ねです。
平成14年度に開始したホームヘルパーの派遣は、着実に利用される方々が増加しておりますが、今後一層の充実を図ってまいります。
平成17年度には、精神障害者の相談や助言、自主活動や交流の場として、多くの方々の協力をいただいて、精神障害者地域生活支援センター「あいはーと・みなと」を開始しました。
保健所においてデイケアや保健福祉相談、また、民間通所授産施設への支援なども、これまで行ってまいりましたが、今後、精神障害のある方々のために、グループホームなどの住まいや、生活訓練の場、障害の特性に合せた必要な援助を受けながら働ける場を確保してまいります。
よろしくご理解のほどお願いいたします。







