議会報告
平成19年度 第2回定例会(6月22日)
平成19年度 第2回定例会は、6月14日に開会し6月22日まで開催されました。本会議における樋渡紀和子の質問は、以下のとおりです。
ひわたし紀和子の質問
港区の環境政策における公園の位置づけについて
※ これら質問は、定例会における質問の全文です。
[1] 公園の維持管理の重要性について
Q質問
先進国の環境政策
去る6月8日、ドイツのハイリゲンダムで行われたG8サミットでは、2050年までに温室効果ガス排出量を半減させることを含むEU,カナダ及び日本の決定を真剣に検討することで合意が成立いたしました。多くの皆様の感想を代弁させていただければ、検討するのではなく、環境が許容限度ぎりぎりの状態に達している今、本当は行動を開始するときではないかと思います。EUはすでに炭素税を導入しております。スェーデンでは15年も前から導入しており、「炭素を燃やさないですむようなエネルギー体系」をつくるために用いられているそうであります。かの国では、「将来のあるべき社会の姿」から、そのためには今何をなすべきかということで重要政策や行動計画が打ち出されているとうかがいました。
日本の場合、「持続可能な開発」というあくまでも経済発展を追及しながらの環境対策しか考えないために、環境負荷の削減は保証できないような中途半端な状況にあります。
今こそ大きな発想の転換が求められるのではないでしょうか。
緑の東京10年プロジェクト
東京都の場合、数日前の6月8日に緑あふれる東京の再生を目指して、今後取り組んでいく「緑の東京10年プロジェクト」基本方針の策定を発表いたしました。
当該プロジェクトが目指す10年後の東京の姿とは、
- 緑の拠点を街路樹で結ぶ「グリーンロード・ネットワーク」の形成
- 東京に、皇居と同じ大きさの緑の島が出現(「海の森」を整備)
- 新たに1,000ヘクタールの緑(サッカー場1,500面)を創出
- 緑化への機運を高め、行動を促す「緑のムーブメント」を東京全体で展開
- 都内の街路樹を100万本に倍増
というものであります。
都民一人ひとりが主体的に、緑に関心を持ち、緑を育て、緑を守っていくことができる仕組みを構築するのだそうです。地球温暖化と対峙する取り組みに拍手をおくりたいと思います。しかし、一方では東京23区清掃一部事務組合のように廃プラ焼却を決め、廃プラ焼却に耐えられない焼却炉は、「金食い虫で、危険と隣り合わせの灰溶融炉やガス溶融炉」に建替えていくことは許せません。
港区の環境方針
港区の場合、地方自治体としてできることを考えねばなりません。最近配布された「考えてみよう港区の環境2007」という冊子の中に、区長が定めた区の環境保全の取組みに関する環境方針が示されています。
7項目掲げておられますが、その(1)区は港区環境率先実行計画に基づき、環境負荷の低減に努めます、に関しては第2次みんなとエコ21計画に具体的に示されている内容や、区民を巻き込んだ「みなと区民の森」事業が指摘されるのだと思いますが、これは積極的な施策として高く評価されます。その(3)区民及び事業者と連携して、ごみ減量やリサイクルその他環境への取り組みを積極的に行います、の項に関しても清掃リサイクル課のご努力により、よい方向へ向かっているのかなと考えますが、「分ければ資源、混ぜればごみ」というのは大量生産、大量廃棄を否定する立場ではないので、ここは一つ、スウェーデンで言われている「今日の製品は、明日の廃棄物」の考え方で、容器包装リサイクル法の徹底をはかっていただきたいと要望いたします。
この7項目に具体的に指摘されていない、しかし環境保全に大いに役立つ公園の役割について、区長はどのように考えておられるのかを、今日はおたずねいたします。
公園の維持・管理の重要性について
公園は都市の顔であります。ロンドンのハイドパーク、リージェンツバーク、リッチモンド・パーク、ニューヨークのセントラルパークをはじめ、どんなに小さなまちへ行っても住民が憩う公園、そのまちの文化芸術がうかがえる公園があり、観光客は足を運びます。
港区が誇れる公園はどこにあるでしょうか。歴史のある有栖川宮記念公園?、芝公園?、港区内の都市公園の総数は45、区民一人当たりの面積は2.25平米で、23区内15位です。都市公園以外の公園や海上公園などを入れますと、総数113となり、人口割り面積は一挙に増え23区内5位となります。即ち、都市公園を増やすことは大変難しい話ですが、その他の区立公園を広げていくことは可能であります。たとえば、近年整備されてきた芝浦運河緑道です。
ところが残念なことに、この緑道や橋の工事、芝浦中央公園について、区は税金の無駄遣いをしているのではないかという区民の声が寄せられました。具体例をあげますと、芝浦運河緑道の「手づくりふるさと賞」の碑の周りの植物(サツキやドウダンツツジ)が、夏になると水不足で枯れ、枯らしては植え替えることを何年も続けている。緑道に植樹された7本の山茶花が枯れて17年8月に抜き取られたが、素人目にも水不足の管理不適が原因と思われる。また、平成18年4月から8月まで4ヶ月かけて、芝浦中央公園多目的広場の西側部分の芝生植え替えと養生をおこなったが、その間雑草の抜き取り作業は行われず、8月には40センチにも育った雑草が茂っている状況で、芝生を開放前に抜き取ったが抜き取った後は芝の地面が凸凹となり、幼児が走れば転んでしまう危険がある。現在でも雑草が多く、芝生を植え替えなかった東側の芝の方がよい状況なので何のための投資か疑わしい。というものでありました。
草や樹木は生き物であり、大変繊細できちんと管理がされてこそ、豊かで美しい緑を我々区民に提供してくれるのであって、ただいま申し上げたようなことが起きないよう、区は手抜きのない維持管理をすべきです。たとえば、高橋是清公園はよい公園であると私は思います。しかし道路際しか人は利用していない。一本一本の樹木の手入れが的確になされていれば奥のほうにも入ってみたいと人は自然に誘われるでしょう。「うるおいとやすらぎ」の場には必ず行き届いた管理が必要なのであります。
当然、無駄な行政コストは削減しなければなりませんが、何もかも一律に削減するというのではなく、維持管理などで必要なものについては適時・適切に判断し、必要な予算や人員を確保し、場合によって民間も大いに活用して適性に管理すべきと考えますが、いかがでしょうか。やる気の見える予算を組んでいただきたいと思います。
A区長答弁
ただいまのフォーラム民主の樋渡紀和子議員のご質問にお答えいたします。
最初に、環境政策における公園の位置づけについてのお尋ねです。
まず、公園の維持管理の重要性についてです。
区民の皆さんや在勤者など、すべての人に憩いと安らぎを与える公園の適切な維持管理は、環境への観点からも重要です。
特に、公園内の樹木等につきましては、日常的な維持管理の中で、季節等に配慮し、それぞれの樹種の特性に応じた剪定や植込み地などの刈込み・除草を行っております。
今後も、区民の皆さんにとって親しみがあり、安全な公園となるよう、きめ細やかな維持管理に努めてまいります。
[2] 区民との緑の協働について
Q質問
積極的に緑を増やす努力をしてほしいと考えます
港区内における高層ビルの建築はいやでも続くであろうし、古くなった住宅の取り壊しもやむを得ず、そのたびに緑が失われてしまうのは確かです。とすれば大規模開発などで設けられる小さな公園や緑地も大切にしなければなりません。民間開発時の緑化計画の見直しも含め民間の協力をできるだけ求めるなど、より積極的に緑を増やす努力をしてほしいと考えますが、いかがでしょうか。
要するに、大きな森林を抱えた公園を作る空間は都心の港区には無いわけですから、それではどうしたらよいのか、私は港区全体を公園のようにしてしまえばよいと思っています。車道には必ず街路樹を、分離帯も街路樹といった形です。メキシコシテイのレフォルマ大通りはその典型的な姿で見る者を圧倒します。
バンクーバーにはロータリーガーデンというのがあります。車道の交差点にはロータリーがあり、そのど真ん中ではボランテイアで自分の花壇を世話する人が働いています。人の姿が見えることによって、ドライバーは自然にスピードをおとすのだそうです。
A区長答弁
次に、区民との緑の協働についてのお尋ねです。
緑化の推進は、都市における自然環境の保全や地球温暖化対策として極めて重要です。
平成18年に行った「第7次みどりの実態調査」による区の緑被率は、20,51%でした。
5年前の調査に比べ1.5ポイント増え、「港区緑と水に関する基本方針」に掲げる緑被率25%の目標に着実に近づいております。
さらなる緑化の推進には、区民・事業者との協力・協働が不可欠です。
今後も、公共緑地の計画的な整備や道路空間の活用、表彰制度を用いた民間緑化に対する奨励や開発に際しての緑化基準の見直しと指導の強化を図り、緑の創出と保全に努めてまいります。
[3] 区民との協働アドプト制度について
Q質問
最後に、区民との協働アドプト制度についてです。
アドプト活動状況
平成18年度のアドプト活動状況を調べますと、3人という少ないグループから76人の大グループまで、30の団体が登録しており、芝、芝浦港南、高輪、麻布の各地域で活動しております。花の植え付け、育成、花壇の管理、植栽管理、中には清掃のみを行っているグループも11あります。
現在協力している区民からは、区から苗木や助言をしてもらえるようになり、大変ありがたいと思っているが、それだけではボランテイアの活動は広がらないとの意見も聞きます。例えば、緑のお買い物券、表彰制度、コンテストといった制度をつくってボランテイアにインセンテイブを与えたり、ボランテイアの活動支援に区の人手が足りないのならば、民間人の専門家の活用も考えられると思います。
提供する技術、労力、時間にふさわしい待遇さえあれば協働は長続きするでしょう。
待遇改善を検討する中で、より大勢の人に協力してもらい、一般の公園や道路にも区民の管理の手を広げ、道路や町並みが緑で覆われればCO2削減の強力な手段となるはずでありますが、いかがでしょうか。
区長の積極的なご答弁を期待いたします。
A区長答弁
最後に、区民との協働アドプト制度についてのお尋ねです。
現在、30団体、約600人の方が区と協働し、道路の清掃や草花の植付けなどの活動を通じ、地域への愛着心を深め、快適で潤いある街づくりに貢献していただいております。
今後、団体の活動状況やその成果について各地区総合支所の地域情報などでご紹介するとともに、表彰制度などについても検討し、区民の財産である道路や公園が、緑豊かで潤いのある清潔なものとなるよう、制度の普及に努めてまいります。
よろしくご理解のほどお願いいたします。







